ジグザグ!

映画『刀剣乱舞』

 鈴木拡樹がひたすら格好良かった。序盤で本能寺で切腹しようと覚悟していた織田信長と三日月が対峙したときに、三日月が襖を閉める所がめちゃくちゃ格好良くて天を仰いだ。あの襖閉めるとこ何度も観たい。ゼロの執行人で降谷零がゆりかもめの側面を車で爆走したシーンに並ぶくらい一生観たいシーンだった。世界一襖を格好良く閉める男 鈴木拡樹。織田信長に骨喰を人質にとられても「出来ませぬ」とNOと言える三日月。とにかく終始鈴木拡樹が格好良くて満足です。

 物語の概要は、織田信長が自害する場所は本能寺ではなく安土城だったという裏の歴史を守るために三日月が織田信長豊臣秀吉安土城で対峙させようと動くというもの。織田信長豊臣秀吉三日月宗近の三名を中心に話が進んでいくんだけど、鈴木拡樹も勿論だけど、織田信長を演じた山本耕史豊臣秀吉を演じた八嶋智人がとても巧かった。

 本能寺から逃げ延びた織田信長安土城に導くにあたって、三日月は同じ部隊の仲間に真実を伝えずに行動するんだけど、仲間に言っても良かったのでは…?ダメなの?知った上でみんなそこそこ演技して頑張ると思うんだけど…無理か?わたしは器がおちょこの土台くらいしか無いので、同じ部隊に三日月みたいな人が居たらイラッとしてしまうだろうな。何をしたいのか分からなくて。刀剣男士、みんなすごく優しいよね。何か考えがあってのことなんだろうなって三日月のこと信じてるんだよね。三日月もみんなのことを大切に思って頼り甲斐も感じているんだろうけど、そっちじゃないんだわ?!見ただろ…本丸に強制帰還させられるときのまんばちゃんの顔を…違うんだよ…

 審神者の代替わりっていうのは原作ゲームには無いのですが、現世に帰るのかか消滅するのどっちでも良いと思うんですけど、どっちにしろあの審神者は死ぬと思うんですよね。おじいちゃんなので。それにしたってめっちゃ大事な時期で、代替わりの時が近いことも本丸の結界が弱まることも分かってたのにほとんど刀剣男士を遠征に出す審神者な。

 他の刀剣男士を本丸に戻してひとり残った三日月は折れようとしてたのか強制帰還されるまで頑張ろうとしてたのかこれも解釈が分かれると思うのだけど、わたしは折れようとしてるのかなと感じた。刀側が折れるって決める権利は無いんだけどね。三日月的には独りで戦うことが正解だと思ってたんじゃないかな。審神者の最後の仕事が失敗しかけたっていう責任を部隊長として取るって意味も込めて。
 三日月が倒れそうになったタイミングで長谷部に抱きかかえられて、みんな居るぜ!みたいな展開になったの、少年漫画みがあってよかったです。あのときの長谷部は2205年男前大賞にノミネートだよね。
 そのときに「焼きが回ったな」って三日月は言ってたけど、その辺りで三日月ってあんまり周りのこと信じてないというか自分ひとりで抱え込みすぎだったなってやっと気付いてくれたんだなって思ってホッとしました。プライドってやつも大きいと思うけど。人間の心って難しいよね。これからはもっとみんなに話すんですよ。CHANELのCHANCEのような色(桜だよ)の液体を飲んで元気いっぱいになったの結構な雅だった。

 舞台では当たり前のように引きの状態で観てるし役者の動きの良さとか知っていたから、戦闘シーンがバストアップが多めなように感じた。もう少し引きのシーンでどんな動きをしているかが分かるようになっていたら良かった。けれど安土城織田信長切腹するシーンは「あっ!そこはバストアップでお願いします!」と願いながらちょっと目瞑った。

 戦いが終わって本丸に帰って、新しい審神者のお披露目のシーンで幼女出てきたのには白目剥きました。 あまりにも生活に疲弊して自暴自棄になって一期一振神隠しされることを願いながらピク◯ブ見てたときに見かけたことある。 いや、流石に幼女に嫉妬するとかないから、流石に。いやしかし戦争やぞ!!!!って思うわけ。戦争やぞ!?って。
 あの映画における審神者の立場が分からないけど、霊力を供給して刀剣男士を動かせるだけで良いなら幼女でもなんでもいいですけど、審神者が指揮官としての役割も担ってるなら幼女はないよなっていう。供給するだけなのかな。いやもう知らんけど舞台も映画もピ◯シブで見たなっていう要素出てくると戸惑ってしまう。
 先代審神者から三日月への想いがこれからの未来も守って欲しいということだったから、おじいちゃんだったから幼女に代替わりすることでそのメッセージが伝わりやすくなるとは思った。でもわたしは歴史をめぐる戦争をしていることが前提だと思っていたので、あまりしっくり来なかったな。

 その他の感想。途中で山姥切と薬研と骨喰が河原に居るシーンで、山姥切が布を被ってるとはいえワイシャツに水色のベストで薬研がワイシャツで背景は綺麗な河原だったので制服姿の山﨑賢人とか小松菜奈あたりが出てきてもおかしくないような爽やか青春映画のワンシーンのようでした。
 それと、和田雅成の鼻筋が最高って話。和田雅成の鼻筋のこといつも褒めてる民なんだけど、やっぱり何度見ても和田雅成の鼻筋はすごいわ。特に鼻頭な。KPOPのめちゃ綺麗なアイドルがわざわざあのくらいの鼻頭に整形したことがあるんだけど、そうまでしても手に入れたいような鼻頭なんだと思うわ。和田雅成にはその鼻、大切にしてもらいたいよ。あと骨喰のスリのテクニックすごくてワロタ

 原作ゲームは同じ立ち絵しか見ることが出来なくて、もっと色んな絵が見れたらいいのにって思っていて、今は分からないけど当時は読み応えのあるストーリーも提供されなかったし、正直言ってなかなかに中身が無いと感じていました。それもあって二次創作が爆発的に盛り上がったのだと思うけども。
 題材は面白いのに勿体無いと思っていたのだけど、舞台化が発表されて実際に殺陣が巧かったり動きのいい役者が演じてくれて、立体で観る刀剣乱舞の面白さを見せてくれたし、末満先生による脚本で物語性も生まれたし、人間と刀の感情について考える面白さがあった。今回の映画化では舞台では表現しきれないスケールを体感することが出来て楽しかったです。