ジグザグ!

Dステの『淋しいマグネット』めちゃめちゃ良かった

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“特殊な磁石” リューベンは転校生だった。
幼なじみのゴンゾ、シオン、トオルと出会い、9才の4つの磁石は海沿いの田舎町で共に育ち、 無邪気な正直さで魅かれあった。10年が経ち4つの磁石たちは自我に目覚めていく。そこには地元の町と互いへの反発もあった。
――突然消息を絶った磁石、リューベン。さらに10年ぶりの地元での再会。しかし3つの磁石は最早、くっつくことはない。 心の中ではひとつになりたいのに反発し合うことしかできない。 激しくぶつかり合う彼らが、ラストに目にしたものは…?!

 

D-BOYSチャンネルという実質無料のサービスで映像視聴しました。めちゃめちゃ良かったです。

ch.nicovideo.jp

 

29才/再会

・崖の改札機が出来たと嬉しそうなシオン
Suicaを持っているシオンに対して無人駅なんだからキセルし放題でSuicaなんて必要ないというゴンゾに対して「それは子どものときの話だろ」と言うシオン
・最近音沙汰なかったけどどう?とか言ってるくせに「毎月金は届いてる?」ってトオルがゴンゾに聞いてるの何なの?
・シオンが一番上手くいっている模様
・ゴンゾは多分ニート
トオルは出版関係(ケータイ小説を扱っている)
・小学校に行く自信がなく、もう忘れようぜと言うゴンゾとシオンが言い合いをする
・今までのこと、約束、賭け、そのすべてに今夜ケリをつける。今夜が終わったらもう二度と会わなくなってもいい。だから今日は喧嘩はなしだ、とトオルが言う
・サプライズと聞いて来たゴンゾに、まさかアイツがまだ生きてると思ってるのか?とトオルに言われる。


小卒なのでシオンの猪木のモノマネでしばらく笑ってしまった。
ゴンゾはまともな大人になっていない反面、シオンやトオルは順当に社会人になっている。まくし立てるように近況を語るシオンがちょっとうるさい。トオルがゴンゾに言った「毎月金は届いてる?」って何…

9才/リューベンとの出逢い

・10円玉を線路で潰したことや鉛筆のことでシオンに張り合うトオル
・発明言葉。最初に辞書に載った人は500円もらえるという賭けをする
トオルは「ニムストン」シオンは「クラッカクック」ゴンゾ「トゥウム」
・リューベンをグループに入れてあげたのはシオン
・リューベン「できない」
・シオンはリューベンは前の学校では特殊学級に居たことや物語を書いていることを知っていてからかう
・ぼくはおかしい子じゃない、楽しいことがないんだ(だから笑わない)というリューベン
・リューベンは暇つぶしでお話を書いている
・リューベンの家はテレビがない。お母さんもいない
・リューベンとゴンゾのニックネームのつけかたが同じだと知った瞬間にリューベンって名乗るをやめろ、そういうのはゴンゾだけでいいと怒るトオル
トオルは普通だからってバカにしてるんだろとリューベンに怒る
・物語を書いてるんだろ、聞かせてくれよと頼まれたリューベンは『空の庭』という話をする。

空の庭
お金持ちの王様がいた。
王様はすべてを純金で作らせていた。
王様は孤独だった。
魔法使いに、寂しくなくなるようにして欲しいと相談するも解決しなかった。
谷にある町を見ていると、一人の少女を見つけて恋をした。
少女が金をひとつも身につけていないことを気に入った。
父親が母親を殺して以来一度も笑わない。
父親はいじわるで怒りっぽい。母親は陽気だった。
王様は少女と結婚し、少女に金のブレスレットをあげると美しさが際立たなくなった。
妻が城になじんだ気がして金のものをたくさんあげた。
わたしは変わってしまったという妻に、妻なのだからいいのだと言う。
湖のほとりに来た王妃は金のドレスの重みで湖にひきこまれてしまい溺れ死んでしまった。
16年間、喪に服すために身に着けている金を捨てるようにいった。
そして魔法使いに頼んで空に庭園を作り、世界中の花を集めた。
肉屋は「娘はかどわかされた、殺されたに違いない。空にあっても谷底の人間には見えない。城にいる人しか見えない」と言って、町のみんなは庭園に石を投げつけた。
庭園の底にひびが入り、肉屋がなげた大きな石で底が割れた。
空が花びらで覆われ、人々は喜んだ。
花はすべて落ち、枯れてしまった。
歩道の割れ目に落ちた小さな種は、芽を出すかは誰にも分からない。
王様:ゴンゾ/魔法使い:シオン/賢者:トオル/肉屋:シオン

・リューベンともう少し一緒にいると言うゴンゾ
トオルはいつも二人で帰っていたのに、とリューベンの足をぐりぐり踏む
・ゴンゾがリューベンにみんなの両親の仕事を教える。トオルのお母さんは薬局、お父さんは知らない。シオンは自営業、ゴンゾは両親とも弁護士。
・リューベンは、父親は腹話術師だと言う。ヒューゴという人形がいる。ヒューゴのことは嫌い。お父さんは嫌いか分からない。
・ゴンゾはお父さんのことが多分嫌いだと言って、ヒューゴを盗んで幽霊が出るという小学校に行こうと提案する。
・肉屋や魔法使いに追いかけられる悪夢をみるシオン


トオルはゴンゾの中で一番になりたいというか、ゴンゾに憧れてるというかゴンゾがトオルにとってのリーダーで、トオルも自覚してなさそうだけど独占欲出ちゃってるよね
リューベンに張り合うのが印象的だった。
肉屋の父親はリューベンの父親と投影するのが自然なのかな、実生活の経験が物語に反映されてる的な。
最後、シオンが悪夢を見た描写の意図が分からなかったんだけど、シオンは自分の中に肉屋の親父のような凶暴性があることに気付いてしまって、認めたくないっていう心理の表れかなって考えたら怖かった。

19才/リューベンの自殺

・4人はバンドを組んでいる
・去年の夏、シオンの彼女(スー)とヤったというゴンゾ
・俺もさっきヤったというトオルに驚き、今は婚約してるからダメだというゴンゾ
・ゴンゾは大学生でトオルは工場勤務、シオンも多分大学生。リューベンは引きこもっている
トオルはリューベンにバンドを辞めて欲しい、ずっと昔から嫌いだ、音楽性も違うとゴンゾに話す
・ゴンゾはアイツはステージ映えする、シオンだって音楽性は違うじゃないかと言う
・シオンはどうでもいい、お前の方が位が高い。俺とお前の二人のバンドなんだとトオルは言う
・分かった、というゴンゾにトオルはキスをして「二人だけの秘密の契約だ」と言う
・シオンが現れる。ゴンゾがスーを口説いたと聞いても、「何度もヤってる」と言うトオルのことも流して「そんな男たくさん居るの知ってるから別にいい」と言うシオン
トオル「ニムストンってお前が考えたっけ?」シオン「そうだよ」
・クビだとリューベンに伝えたとシオン
・「お前が無茶苦茶やるから俺たちバラバラになりそうなんだよね。バンド辞めてくんない?別に遊ばないってわけじゃないよ。だけどもう歌詞も書かないでバンドの練習にも出ないでくれ」
・「反応は?発作起こした?」と聞くトオルに「他のバンドに入ってツアーに行くからと言ってて大丈夫そうだった。ギターケースも持ってたし、もう分かってたんじゃないの」とシオン
・「なんで分かってたんだよ」とシオンに聞くゴンゾ
・「他のことと色々絡めて予想してたって言ってたよ。それにアイツ今警察ファイルに夢中だし」と返すシオン
・リューベンはこの街の人の記憶に残るしかない、警察ファイルに載るしかないと警察署に放火した。そのときは公にならなかった。
・シオン「今頃小学校向かってるんじゃないかな、今日が最後のチャンスだって言ってたし」
・慌てて小学校に向かうゴンゾ
・小学校が燃え、トオルとシオンも向かう
・入れ替わりに崖にリューベンが現れ、崖から飛び降りる
・葬式後の場面に変わる。ゴンゾは「死んでない奴の葬式は出来ない」と言う
・ゴンゾが去ったあと「ポールって名前にしようかな、違う名前があってもいいんじゃないか」とトオルが言うと「そのままでいいんじゃないか」とシオンに笑われる。

  

トオルの独占欲の強さが増している(歓喜
スーとヤったのはゴンゾがスーとヤったからかな。ゴンゾのことを性的な意味で好きなのかな。もし性的な意味でゴンゾのことを好きなのだとしたら、ゴンゾとヤったスーとヤることで間接的にゴンゾとヤったという事実を得たかった可能性がある。
トオルがそこまでリューベンのこと嫌いなんだなあって思った。
10年間の間に、何度もトオルの地雷を踏んだのかな。
トオルはふつうであることがコンプレックスだから、ふつうでないリューベンにゴンゾを取られてしまう心配を9才の頃からずっとしてるのか。
ゴンゾにキスをしたときに言っていた「秘密の契約」は、『29才/再会』の場面で言っていたことのひとつかな。

この19才の場面、シオンが結構苦手…。平気でリューベンにバンド辞めてって言うのスゴい。リューベンが他のバンドとツアー出ようとしてたって言ってたっていうのは本当なのかな。死人に口なしだし。
シオンってリューベンのことを自分より下に見ていて、「このグループに入れてあげたのは俺だぞ」って言ってたから、バンドを抜けさせる権限もあると思ってるのかな。シオンの中で『ゴンゾ>トオル>シオン>リューベン』って序列をつけてそう。シオンの中で、リューベンは大事じゃないのかもって感じたりもしたんだよね。
ゴンゾが酔ったときにスーを口説いたりトオルがお前の女と寝てるって言っても「モテるんだよ」的な感じで流すのもなぁ…例えばリューベンがスーとヤってたら怒りそうな気がする。
トオルは『ゴンゾと俺。以上。』って感じ。好き。

 

9才/ゴンゾとリューベンの約束

・ヒューゴをとってきて小学校に侵入するゴンゾとリューベン
・シオンとトオルは知らないところだよ、従兄弟と来たときに見つかって警察に連れてかれたからここに来たことは内緒だと言うゴンゾ
・リューベン「雑誌に載るってすごいこと?」ゴンゾ「偉くないと載れないからすごいことだよ」
・リューベン「おばけがいないって何で分かるの?おばけはいるよ、感じるんだ」
・リューベンの父親はテレビ番組で腹話術をする予定だったが失敗してしまった、それ以来テレビは観せてくれなくなった
・リューベン「ぼくは死んだらおばけになって出てくるまで待っててくれる?怖がらなくていいよ、いいおばけになるから。ともだちになろう」

  

トオルと二人だけの秘密の契約をする前にゴンゾはリューベンと約束をしたんだね!ゴンゾモテモテ…
このときのリューベンの言葉を覚えてるから、ゴンゾはリューベンの自殺を受け入れられないのか。リューベンが自殺してたら、おばけになって出てきてくれるって言ったから。

 

29歳/淋しいマグネット

・リューベンが書き綴った物語が詰まったギターケースが発見された。リューベンの作品を出版したいと出版社から声をかけられた。大金が入る大きなチャンスである。おしゃべりしたり物語をいくつか読んだりしてから、それぞれの道を歩んでいければと思って今回集まったと言うトオル
・それぞれの道を〜以外は賛成だとシオン
・シオンの近況:仕事が上手くいっている、結婚したときに家を買った、スーは元気にしてる。2年前に父が亡くなった。
・ゴンゾの近況:ない。磁石の話をしてくれよと頼む。

淋しいマグネット
原子時計ができた頃の話。
人を争うことをやめた。人を信じること、愛することもやめて互いに興味を持つことをやめて人間以外に興味を向けるようになった。怒りをモノにぶつけるようにした。モノがモノを使うことをやめることにした。そして人間たちは滅んだ。モノたちは快適に生きていたが、そのうち自分にないモノを求め始めた。磁石たちには他のモノが必要だったが、他のモノたちはそれを嫌がった。磁石たちは悟った、もうこの街に自分の居場所はないと。磁石たちは街を出て、地上のはじっこにたどり着いた。目の前には青い海が広がっている。磁石たちは崖の上に街を作った。しかしダメだった。2つの磁石は引き寄せ合うのに反発してしまうから、近くによればよるほど相手を跳ね飛ばしてしまう。
長老は街の磁石を集めて、仲間の磁石とは一緒に居ることができないので、一人きりで生きていかなくてはいけない運命なのだ、我々は一つになれないけれど、心は繋がっている、つらいときはそのことを思い出して欲しいと話す。
磁石たちはそれぞれ旅立っていったが、一人若い磁石だけは違った。ある磁石に恋をしてしまった。だけど反発しあってしまい一緒にはなれない。
一緒になるためには壊れた磁石になるしかないと思った磁石は、何度も自分を傷めつけた。
彼は崖の上に立ち、これで壊れた磁石になったぞ。これでようやくそばに居られるんだと言って崖から飛び降りる。

・リューベンをめぐって言い合いをする三人。やがてゴンゾがシオンがサプライズだと言って作った機械のスイッチを無理矢理入れる。
・機械が作動し、フラミンゴのオブジェが立ち上がり花びらが舞い散る。
・リューベンが現れ、空の庭のエピローグを語り出し、舞い散る花びらを眺めながら三人はそれぞれ涙を流す。

 

この場面が一番情報量が多くて何周かしたんだけど、そのときの心身のコンディションによって感じることが違ってしまっていてわりとゴチャゴチャとなってしまって整理ができていない。

淋しいマグネットの話のとき、モノがヒューゴの服を着ていて怖かった!
OUR BAD MAGNET、だから壊れた磁石はリューベンかなって思っているけど、リューベンがなぜ壊れたかが分からなくて困ってる!

1周目のときは「ゴンゾ!しっかりせえ!」って思ってたけど2周目以降はシオンがただひたすらに気味悪いなあって。ゴンゾとトオルがスーを求めてることや、社会人として成功していることに優越感を抱いてたりしたらどうしようって思った。ゴンゾはニートかフリーターだと思うんだけど、「何か仕事があれば斡旋してやる」的なことを言ったの引いちゃったんだよね…散々成功してる自分の話をしたあとにその発言かーって。でもいい奴な気もするんだ。ゴンゾとトオルが好きな感じはする。リューベンの死は引きずって無さそう。

トオルトオルでリューベンのことはライバルだったし邪魔者だし憎かったりもしたけどいざ自殺されるとぐちゃぐちゃな感情の矛先をどこに向けたらいいか分かんなくなるし、いい奴を演じて自分の心を守ってるような気もする。19才のときの、葬儀後のトオルもそう。あと、ゴンゾのカリスマ性は薄まっているので19才のときよりも独占欲は薄まってるのかなって。好きだと思うけど。

リューベンが自殺したのか失踪したのかは本当のところは分からないんだよね。何となく自殺したのかなって思ったけど…
成人を迎える前に死んだリューベンは永遠に大人になることはないのに、ゴンゾたちは大人になっていく。特にゴンゾに関しては、恐らくリューベンが居なくなった19才から精神的にあまり成長していないし燻ってしまっている。快活なリーダー格だったゴンゾが今では置いてけぼりになってしまったね。

正解が用意されていないお話ってスッキリしなくてしんどい。攻略本を読みながらゲームするような人間なので正解が欲しい。悶々とあーでもないこーでもないって考えたりもしたけど収拾がつかなくて、いつか何かまた思いついたことがあればこっそり書き足そうかなって。
9才から19才までリューベンと一緒に居たのに、リューベンという存在の解釈が3人ともバラバラだったことから、正解は用意されていないので自分で納得するしかない。

ゴンゾ、トオル、シオンはそれぞれ異なったタイプの大人になった。観る側の人間のこれまでの人生や経験や今置かれている立場によってこの3人がどういう風に見えるかは、それぞれ違った環境で生きた3人から見たリューベンがバラバラだったように違っていたと思う。