感想:舞台『四月は君の嘘』

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『ヒューマンメトロノームとも揶揄された正確無比なピアノ演奏』
『幼少から数多くのコンクール優勝』
そんな過去を持つ天才ピアニスト有馬公生は
母親の死をきっかけにピアノの音が聞こえなくなり
演奏から遠ざかっていた。
公生を心配する幼馴染みの澤部椿や渡亮太と学生生活を送り
新学期になった四月———
公生は同じ年のヴァイオリニスト宮園かをりと出会う。
かをりとの日々はモノクロの心をカラフルに色付け公生の世界を変えてゆく。
ある日、かをりはヴァイオリンコンクールのピアノ伴奏に公生を指名。
再び鍵盤に触れたことで公生の中に新たな感情が芽生える。
友人、ライバル、恩師と過ごす春夏秋冬は
美しくも切ない嘘の物語を紡ぎ出す。
「もうすぐ春が来る、君と出会った春が来る」


安西慎太郎さんはすごいと舞台を観に行くたびに思います。

安西さんが出るならその舞台を観に行きたいと思うようになった決定打は本当に最近のことで、 3月にあった『スーツの男たち』から。
本当にすごいお芝居を観てから、何となく「このひとが出るお芝居は観たいな」と思うようになり、 7月は『遠い夏のゴッホ』を観に行った経緯があります。
安西さんは素晴らしかったしキャスト全員が素晴らしい舞台でした。 兼崎健太郎さんが演じていたゴイシクワガタに恋をして帰ってきたことは記憶に新しいです。

事前にプロのピアニストとヴァイオリニストの方が出演することを知っていたので、演奏を聴けるのも楽しみにしていました。
AiiAのような場所でプロの方に演奏させるとか正直有り得ないと思いましたけど!
でもそのプロの方の御蔭で、生でピアノとヴァイオリンが聴けて、お芝居とリンクしていたのでとてもリアリティがありました。

 

澤部椿/河内美里

本当は幼馴染のことを恋愛感情として好きなのに、「弟みたい」って言って、 いざその弟に好きなひとが出来てしまいそうと分かったときに焦って苦しんでいた姿が切なかった。
有馬に女の子だと意識してされていなかったのに、有馬が好きなひとが出来て異性というものを認識してから、今までそんなこと言われなかったのに「やっぱり女の子なんだね」って言われてたときとかさ、残酷だ!もう黙って有馬!!!!!!!って思いました。

渡亮太/和田雅成

サッカー部でモテて女の子大好きー!みたいな感じの子なんだけど超いい人なんですよね。陰キャである有馬(安西さん)のことを見下すわけでもなく、1人の人間としてリスペクトしている。有馬だけにじゃなくて、どの人に対してもリスペクトの念をもって接しているんですね。
中学生なのに人間として完成されすぎな気がしました。和田さんのことは真面目なデカワンコだと思っているので、個人的には和田さんのイメージにすごく合っているなと感じました。絶対、幸せになってよね、渡!

 

宮園かをり/松永有紗

かわいい~~~~~~~!!!ってなって後から調べたら水着グラビアの写真がたくさん出てきてウホホってなりました。
暴力ふるう所があまり好きでなかったけど、天真爛漫で可愛くて、でもすごく不安定で傍観していて痛々しくもあったんだけど、懸命に生きようとする姿がよかったなあ。中学生なのに自分の死期を悟るってどんな気持ちになるんだろう。
分かりやすく言うと躁鬱状態が交互にハッキリ出てるような感じだったんだけど、 鬱のときが本当に可哀想で。とても魅力的な女の子を演じている魅力的な女の子でした。

 

有馬公生/安西慎太郎

どんな役か知らなかったので、不安定な感じだったのでヤッターってなりました。安西さんの不安定な役を観たかったので!不安定な安西さん×ピアノって最高なのでは?
神経質で、繊細で、母の亡霊に苦しんでピアノから逃げて下ばかり見ていたのに、前を向いて歩きだす過程を丁寧に演じられていて。
最後に「さよなら」って掠れた声で放ったセリフ、すごくよかったです。
母と初恋の相手に先立たれるってエグい人生だな。
でも人生はひとりで生きることが出来ない、人に支えられて生きるということを知った彼の未来は明るい、っていうことが分かるラストシーンでした。


安西さんのこの若さでこの凄さは何なのだろうって改めて怖くなりました。
彼が30歳、40歳と歳を重ねていったら、今よりもさらに深みのある役者になるのでしょうか。
役者ではあることは前提として分かってはいるけど、彼はなんだか芸術家みたいな人だなと思って!
命を削りながら演じているようにわたしの目では見えています。あんまりそういう役者には出逢えていないので、わたしの中で不思議な存在No.1として存在しています。
オススメの役者は?ってもし聞かれることがあったら、わたしは安西さんの名前を挙げるかもしれません。
秋頃の舞台は共演者が凄すぎてチケット取れなかったし、宝塚で遠征している時期でしっちゃかめっちゃかだと思うので…また機会があれば安西さんが出る舞台を観に行きたいと思います。


四月は君の嘘
公  演 ▶ 2017/8/24〜9/3(東京)
脚本演出 ▶ 三浦香伊勢直弘

劇  場 ▶ AiiA 2.5 Theater Tokyo
音  楽 ▶ 飯塚玲依

制  作 ▶ エイベックス・ピクチャーズ株式会社