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感想:星組『スカーレット・ピンパーネル』

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フランス革命の最中。パリではジャコバン党による粛清の嵐が吹き荒れ、今日もまた貴族たちが断頭台の露と消えていく。
革命は血なまぐさいクライマックスを迎えていた。そんな中、イギリス貴族のパーシー・ブレイクニーは、仲間とともに秘密結社を組織し、革命政府に捕えられた貴族たちを救うため、人知れず鮮やかな救出劇を展開する。
無実の命を救うため暗躍するこの一団は、残された紋章から「スカーレット・ピンパーネル」と呼ばれるが、その正体は、誰も知らない。


スカーレット・ピンパーネルの舞台を観ること自体を初めてで、観る前は重厚というか重い話なのかなと思ってた。背景がフランス革命だし、一般市民の不平不満が爆発して市民権を勝ち取ったと思ったら恐怖政治が始まり活動家たちが次々にギロチンにかけられていく、みたいな流れかなと思うとずっと重いのかなーとか怖いのかなーと想像していたのだけど、コメディ色が強い印象があって、自分が想像していたものと実際のもののギャップが大きかった。

ショーヴランを演じている礼真琴さんの歌が聴いてて気持ち良かった!とにかく上手い。ピンスポが当たって歌い上げる礼真琴さん素敵だったし。声が好きだなあ。
ロベスピエールを演じている七海ひろきさんは、まずは、とにかく美しい。ヤバイ。美しさは武器。七海さんはそこに立っているだけで格好良い!
でも七海さんはその見た目の美しさだけではなくてお芝居も好き。七海さんは内側からなりきってる感があって。ご本人に関しては「ひろきのお兄さま」と呼ばせていたり、面白いし明るい二次元オタクのイメージがあるんだけど、演じる役によって全然素が分からなくなる。繊細で優しい人だったり、細かくてキャンキャンしてるような人だったり、気弱で可愛い人だったり。その時々の役柄によって本当にガラッと変わって、本当にガラッと変わってしまうので元の七海ひろきが分からなくなる。今回もそうで、笑い取りでコメディ感の強い物語の中で、冷たい雰囲気を纏ったロベスピエールが出てくる度に空気がピリッとした気がした。

ロベスピエールは見方によっては悪役だったり悪役じゃなかったりしてくると思うんだけど、スカピンだと悪役だよね。個人的に悪役大好きだから!魅力的に感じちゃうんだよ!恐怖政治を遂行している側という強めの設定の効果もあるとは思うのだけど、ショーヴランとロベスピエールが主な登場する人たちの中で、その時代の恐ろしさとか血生臭さを纏っているように見えた。コメディとシリアスの切り替えが自分の中で全然上手く出来なくて!だからコメディの中に突然シリアスぶっこまれたり逆も然りで初見の方はどう観れば良いかなって久々に悩んでしまった。

話は変わりご贔屓の朝水りょうさんのこと。今回は兵士!軍服がとてもお似合い!序盤に銀橋に登場して嬉しかった。その他のシーンでは上手側でも下手側でも好き勝手暴れていた。大劇場の方で観た友人から「民衆をちぎっては投げちぎっては投げ」「民衆の女性を殴って倒して立ち上がらせてもう一回殴り飛ばす」などといったレポートをもらってたから本当に楽しみにしてたんだよね。
わたしが初めて観たときは、上手側の方で右手で民衆女性Aの手首を、左手で民衆女性Bの手首を掴んでから両者ともぶん投げていたり背負投げかな?ってなるくらいの感じで民衆男性をぶん投げたり蹴ったり殴ったり。こういう思い切りやるところが肝が据わってて良いんだよね!兵士たちが大縄跳びする洗濯女のシーンは拓斗れいさんと並んで大縄跳びしてるの可愛すぎかよーーー!
"民衆上がりの兵士だから民衆が憎いわけではない"という目線で見ると確かに民衆に笑いかけている場面もあった。でも見下すように笑ってヒール役っぽくもあったり細かいお芝居をしてたなぁ。あとフィナーレのサーベルを持った群舞も、ロン毛を束ねてるヘアスタイルなんだけど、そのロン毛が前に垂れると手でサッて後ろに戻すんだよね。その所作が格好良かったなあ!どうやれば格好良いか、っていうの分かってそう。円盤に映らない所が沢山あるから、細かいけどすごい格好良い所作が形に残らないのは残念。でも舞台だから生で観ることが全てだから仕方ない…んだけど各生徒のマルチアングル取り入れた円盤が欲しい!


スカーレット・ピンパーネル
兵庫公演 ▶ 2017/3/10〜4/17
東京公演 ▶ 2017/5/5〜6/11

劇  場 ▶ 宝塚大劇場東京宝塚劇場
潤色演出 ▶ 小池修一郎
公演HP ▶ http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2017/scarletpimpernel/index.html